19日発表された9月の月例経済報告では、足元の景気回復のもたつきが改めて浮き彫りとなった。7~9月期の景気は、安倍晋三首相が来年10月に消費税率を予定通り10%に引き上げるかを決めるための最大の判断材料となる。政府・与党内では再増税を見送れば財政再建が遅れるとして、予定通りの実施を求める声が大勢を占める一方で、景気影響を見据えた先送り論もくすぶり始めた。
「消費が弱含みで推移している」。甘利明経済再生担当相は19日の記者会見で、足元の消費の弱さをこう率直に認めた。実際、耐久財を中心に消費関連の指標は芳しくなく、8月の新車販売台数は前年同月比9.5%減と消費税増税直後の4月(5.1%減)よりも悪化。8月の首都圏マンション発売戸数も49.1%減と大幅な落ち込みとなった。
消費税率を予定通り10%に引き上げるかの判断材料となる7~9月期の国内総生産(GDP)だが、夏場の天候不順の影響もあり、減速懸念を強めつつある。経済協力開発機構(OECD)も消費税増税後の需要減が予想以上だったとして、15日、2014年の日本の実質経済成長率を5月の1.2%から0.9%に下方修正した。