すでにトヨタとホンダの中国合弁会社が一部部品の価格を引き下げると発表したように、値下げの動きが始まっている。これは物価の上昇に不満を抱える中国の消費者が歓迎する事態につながる。習近平体制が独禁法を地盤固めに利用しているとの見方は強い。
また、人件費の高騰などで「世界の工場」の座が東南アジア諸国連合(ASEAN)に移りつつあっても、人口13億人という巨大な中国市場を世界の企業は無視できない。中国は市場を外資に食われ続けることを嫌って市場の門戸を狭くする一方で、撤退に踏み切れない外資をコントロールすることが可能と判断したのかもしれない。
役所の権力闘争
独禁法を扱う中国当局の構造は複雑だ。日本の当該機関は公正取引委員会だが、中国では管轄が3つの機関に分かれている。
3機関とは、市場の寡占化につながる合併などを監督する商務省▽談合やカルテルなどを扱う国家開発改革委員会(発改委)▽不公正な取引方法などを規律する国家工商行政管理局を指す。