海外法務にくわしいアナリストは「いずれか1機関が摘発を行うと、ほかの2機関も権限低下を嫌って別の摘発に着手する可能性は、独禁法施行時に予想された」と指摘する。それほど中国政府内の権力競争は激しいのだ。
仮に役人の権力闘争であれば、法の精神などないに等しい。もっとも、中国が順法精神に富んでいるとは言い難い。
2012年、中国では反日暴動が起こり、日本の電機メーカーの現地工場や百貨店などが襲撃されたが、中国国家からの謝罪はない。また、中国は通信機器メーカーや太陽光発電パネルメーカーに不当な補助を行い、欧米からダンピング行為の疑いが持たれている。公正とは呼べないだろう。
カルテルはあったのか
一方で、日本企業にも疑惑はある。日本の自動車部品やベアリング業界は、日本や欧米の独禁法当局に摘発されているからだ。
米司法省は昨年9月、日系8社を含む企業9社が価格カルテルによる販売価格操作を認め、総額7億4000万ドル(約730億円)超の罰金を支払うことで合意したと発表。