円相場の推移【拡大】
これに対し、SMBC日興証券の牧野潤一チーフエコノミストは、「円安は115円でも130円でも日本経済にはプラス」と強調する。貿易収支は赤字でも、所得収支(海外から受け取る利子や配当)の黒字が膨らんでいるため、「円安は海外から日本への所得流入をかさ上げする」という理屈だ。
JPモルガン・チェース銀行によると日本の対外純資産は外貨建てで469兆円にのぼる。佐々木融・債券為替調査部長は「1%の円安で、国富は約4兆7000億円増える」と試算する。
また、米国の緩和マネーが投機的に原油などの資源価格をつり上げたため、エネルギー資源の大半を輸入に頼る日本の貿易赤字が膨らんだとの見方もある。
SMBC日興証券の牧野氏は「米国金融政策の正常化に伴って、日本の貿易赤字の悪化も収まる」と見込む。実際、アジア市場の指標となる中東産ドバイ原油価格は下がりつつある。