女性閣僚2人の辞任について記者の質問に答える安倍首相=20日午後、首相官邸【拡大】
安倍晋三首相は20日、政権基盤の安定化を優先させるため、小渕優子前経済産業相と松島みどり前法相の「ダブル辞任」という形で早期の事態収拾に踏み切った。同じ日に閣僚2人を失うのは異例の事態だが、首相は両氏を慰留さえしなかった。そこには長期政権を見据えた首相の冷厳な一面がちらつく。
「2人を任命したのは私であり、任命責任は首相である私にある。国民に深くおわびを申し上げる」
首相は小渕、松島両氏の辞表受理後、官邸で記者団に、自らの責任をあっさり認めて頭を下げた。9月の内閣改造からわずか1カ月半だが、野党の追及にさらされ閣僚が相次いで辞任に追い込まれるより、むしろ一気に決着させた方が政権運営に与える影響を最小限に食い止められると判断したからだ。
首相の判断は、第1次政権で味わった苦い教訓の上に立っている。当時は、高い内閣支持率でスタートしながら、事務所費問題を受けて佐田玄一郎行政改革担当相(当時)が辞任したのを皮切りに、松岡利勝農林水産相(同)が自殺するなど次々と閣僚が交代し、支持率は急落。平成19年の参院選で大敗し、短命内閣に終わった。