それだけではない。例年9月の中秋節に向けて盛り上がる「月餅」の市場は先細りの一途だ。
政府が「月餅」に月餅以外のものを入れる「過剰包装」や公金で月餅を購入することを規制したためだ。
月餅は、餡や木の実などを月にみたてた丸い形の生地でくるんだ伝統的な菓子。お世話になった人に贈答品として送る習慣があるが、それは賄賂の温床になりかねない。
CNNは昨年、新華社の報道として「月餅ギフトがエスカレート傾向にある」と伝えた。それによると、「高級腕時計付き月餅」「高級酒付き月餅」「高級茶付き月餅」のほか、「現金入り月餅」もあらわれた。
もはや、月餅なのか何なのか、分からない始末。まるで「越後屋、そちも悪よのうぉ」とニンマリする悪代官への贈り物のようだ。
政府は「『月餅と書かれた箱に月餅以外のものを入れることを禁止』する規制を打ち出した。余計なものを入れさせない苦肉の策だ。