その一方で、人々が彼らの行いを軽蔑のまなざしで捉えて嘲笑していることはまた、拝金一辺倒の風潮に中国人が嫌気がさし、より洗練されたものを志向し始めたことの証拠ではないか。
「カネを手に入れたとしてもあの連中のようになりたくない」と思う人は今でも多くいるはずだ。
おそらく今後、バブルの崩壊に伴って土豪たちのよりどころとなる経済繁栄の「邯鄲(かんたん)の夢(人の世の栄枯盛衰は、はかないものであることのたとえ)」が一度破れた後、中国人は自分たちの身丈のほどをきちんと認識して、より堅実にして節度のある生き方を求めることになろう。
そういう意味では、中国人自身のためにも、一度の経済破綻はやはり必要ではないだろうか。