消費税増税後は高額な耐久消費財ほど消費の現場に影響を及ぼしている。パソコンの販売も10月は約25%落ち込んだ。耐久消費財は単価が下落傾向の中でも、販売が戻らない状況にあり、片岡剛士・三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員は「低所得者が消費税増税でお金がなくなり、耐久消費財を買っていない」と分析する。
一方で、回復の足取りが重かった衣服など身の回り品には変化の兆しも出始めている。急速な株高に伴う資産効果を背景に富裕層を中心に引き合いが増えているのだ。実際、百貨店では松屋銀座店の11月の売り上げ(16日現在)が、高級ブランドバッグや秋冬物の衣類が好調により前年同月比10%増加した。
投資意欲に改善も
7~9月期のGDPで2四半期連続の減少となった設備投資も、先に発表された9月の全国企業短期経済観測調査(短観)や機械受注統計では、円安を背景に企業の投資意欲に改善の兆しが示されている。