問題は、地域経済の活性化をどう実現するかだ。鍵を握るのは地方で「しごと」を生み出せる「ひと」の確保と育成。紫波町の場合、2002年まで都市再生機構(UR)に在籍して実家の建設会社に戻っていた岡崎正信氏という国の都市政策に精通した人材が地元にいて、東洋大学や建築・金融などの専門家と連携できたことが大きな力となった。
金融機関の活用も重要なテーマだ。紫波町では、民間都市開発推進機構の「まち再生出資金」制度を活用した。「オガールプラザの売上高に占める産直センターの比率が高かったので、そこの事業計画はしっかり見させてもらった」(民都機構業務第二部・福井誠部長)と振り返るが、「民都機構の1000本ノックに鍛えられた」(岡崎氏)と感謝する。
「国が地方創生を掲げる意味は、東京に出て働くだけが人生ではない。自然豊かな地方で働く暮らし方もある。そうした価値観を改めて示すことだ」と、まち・ひと・しごと創生本部のある幹部は話す。