むしろ少なめに見積もっていた十円玉が同12月までに1億2000万枚、五十円玉は7400万枚も流通枚数が増えた。慌てた政府は14年度に予定していた製造枚数を変更し、十円玉を1億1000万枚から1億5000万枚に、五十円玉を1000万枚から1500万枚に増やすことを決めた。
電子マネー決済普及
政府が読み誤った要因の一つは、決済手段の多様化に伴う貨幣需要の変化だ。クレジットカードでの決済が拡大基調にあるほか、電子マネーの利用も拡大している。流通大手のイオンは、グループが運営する電子マネー「ワオン」の月間カード発行枚数について「13年度は月当たり60万~80万枚だったが、14年度は最低でも月70万枚を下回らない状況になっている」と話す。
小銭いらずの決済手段が拡大したことで、何が起きたのか。野村総合研究所の冨田勝己上級コンサルタントは「小額決済を中心に、1円単位のお金のやりとりが減り、10円単位の決済が増えた」と分析する。