だぶつく「一円玉」消費増税の誤算 増えたのは「十円玉」…なぜ? (5/5ページ)

2015.2.7 06:50

一円玉の製造工程。流通量は想定を下回っている(造幣局提供)

一円玉の製造工程。流通量は想定を下回っている(造幣局提供)【拡大】

  • 一円玉と十円玉の流通量

 例に挙げるのが、体にフィットした細身のジーンズやスーツなどを着こなす流行の広がり。若い世代を中心に、かばんも体に密着させるような小ぶりの「ボディーバッグ」を使う男性が増えてきた。同社の売り場でも、厚みを従来の半分に抑えた男性用財布ブランド「アブラサス」が「ポケットに入れても洋服のラインが崩れない」ことから、シリーズ全体で前年比20%増と好調な売れ行きをみせる。財布を膨らませる小銭は必然的に敬遠されるという理屈だ。

 また「行列になっているレジの支払いで、もたつきたくないと考える高齢者も増えている」(流通大手)といい、一円玉などの小銭を避ける動きは幅広い世代に広がっているという。

 消費税をめぐっては、8%への引き上げ後の楽観的な景気見通しが裏目に出て、10%への再増税は先送りを余儀なくされた。貨幣の流通量でも見通しの甘さを露呈したことに対し「どうせ増えるから、ちょっと多めに製造すればいいくらいに考えていたのではないか」との指摘もある。

 再増税の時期が近づくにつれ、10%への増税がもたらすさまざまな影響について、より正確な予測を政府に求める声が高まりそうだ。

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