ところが、スキャンダルは収束するどころか、むしろ膨らんでいく。中国企業のコンソーシアムに参加しているメキシコ企業が、ペニャニエト大統領夫人の400万ドル相当の大豪邸の名義人になっていた問題が発覚。入札をめぐっても大統領に近い業者に有利な取り計らいをしたのではと報じられた。
メディアや世間の批判に耐えかねた夫人は豪邸を手放す意向を表明したが、あろうことかビデガライ財務相まで同じ企業から豪邸をプレゼントされていたことが判明したのだ。
そこに、再入札でもやはり中国企業のコンソーシアムが受注する見通しと、メディアなどで報じられ、ペニャニエト政権への視線はいよいよ厳しくなった。
「このまま再入札を強行すれば、国内のみならず国際的な信用も失いかねない」(前出の国際金融機関幹部)とみたペニャニエト政権が、“財政難”を理由として高速鉄道計画自体の棚上げを決断したとする見方が、市場に広がっている。