TPP「時間切れ」迫る 9日から首席会合 TPA法案提出遅れで進展望めず (2/3ページ)

2015.3.9 21:40

 ■合意期限「5~6月」

 TPP交渉は年明け以降、米オバマ政権が積極姿勢を強め、合意の機運が盛り上がりをみせていた。TPA法案も当初は3月中の可決が見込まれ、日本政府内では「3月にも12カ国の閣僚会合を開いて交渉全体の大筋合意にこぎ着ける」との期待も高まっていた。

 ところが、実際にはオバマ政権の法案提出に向けた与野党への根回しが十分にできていない状況が浮き彫りとなった格好。提出されても審議に最低4週間はかかることから、交渉筋は大筋合意も「5月以降にずれ込むとみるのが現実的」と指摘する。

 日本の政府高官によると、米国は来年になると次期大統領選に突入するため、米議会がTPP関連法案の採決に時間を割けるのは「ぎりぎり来年2月ごろまで」と共和党関係者から伝えられているという。関連法案の審議にかけられるのは90日で、交渉の合意から法案の議会提出までに必要な手続きには5カ月かかるとされる。

 オバマ政権のもとで関連法を成立させるには、逆算すると「今年5~6月」が合意期限となるわけだ。それ以降に合意しても、関連法案の採決は新政権の発足後に持ち越され、次期大統領次第では交渉が「白紙」に戻る懸念も否定できない。5~6月までに合意できなければ、交渉は中断を余儀なくされそうだ。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。