年内の創設を目指しているアジアインフラ投資銀行(AIIB)をめぐり、主導する中国が手中に収める組織運営上の権限に関心が集まっている。米紙は中国が拒否権を持たないことを欧州諸国に約束したと報じたが、公平なガバナンス(統治)は期待できないとの声が日本政府内では根強い。5割近くまで膨らむ可能性が指摘される中国の出資比率は、他の国際機関と比べても極めて高く、中国が強い影響力を及ぼす国際組織への懸念は消えない。
米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は23日、関係者の話として、数週間前に中国の交渉担当者が拒否権を持たないことを欧州諸国に提案したと報じた。英国、フランスなどの欧州勢が相次いでAIIBへの参加を決めた背景には、中国が拒否権にこだわらない姿勢をみせたことも影響したようだ。
中国は拒否権を確保することで、AIIBの運営に圧倒的な発言力を持つのではないかといった懸念が浮上していた。もっとも、同紙は「中国が強い影響力を持つことに変わりはない」とも指摘している。