日米の争点は“聖域”の扱いにほぼ絞られている。日本の農産品の象徴ともいえるコメと、米国の基幹産業である自動車分野の関税だ。交渉参加12カ国の経済規模の8割を占める日米協議の決着は全体合意の大前提。甘利氏は必要に応じて今後、閣僚協議を開く考えを示した。
日米協議の決着と並んで、全体合意の「重要な要素」(甘利氏)となるのがTPA法案の成立だ。成立しなければ、合意内容が米議会の反対で覆されかねないため、最終的な譲歩案を出し渋る参加国は多い。
米上院で通商交渉を管轄する財政委員会はTPA法案の審議を22日から、下院歳入委員会は23日にも審議を始める。だが、審議は難航も予想されている。
北米自由貿易協定(NAFTA)など過去の自由貿易協定が製造業の海外流出を招いたとの指摘があり、米議会では労組を支持基盤とする与党の民主党でTPA法案への反対が強い。野党の共和党にも、同法案でオバマ大統領に通商交渉の権限を委ねることには抵抗感が根強い。