NY原油相場の推移【拡大】
原油価格の下げ止まりが鮮明になってきた。米国のシェールオイル減産を背景に国際指標となる米国産標準油種(WTI)が節目の1バレル=60ドルを上回り、7日の東京商品取引所でも10月物の先物価格が5カ月ぶりに5万円台に回復した。今後はドライブシーズンに入る米国に加え、中国の景気下支え策により需要が高まると想定され、原油価格はしばらく上昇基調が続く可能性が高まっている。
大型連休が明けた7日の東商取では、取引開始直後から原油先物に買い注文が先行した。取引の中心となる10月物は一時、1キロリットル=5万290円まで値上がりした。
これに先立つニューヨーク先物相場では、5日のWTI6月渡しが5カ月ぶりに60ドル台をつけ、6日には一時、62ドル台まで上昇した。
WTIは昨年7月まで100ドルを超える水準で推移。だが、米国と石油輸出国機構(OPEC)がシェア争いから増産を続けたことで在庫がだぶつき、今年3月半ばには42ドル台前半まで価格が下落した。