マツダが発売したCX-3。雪道では「i-アクティブAWD」と名付けた独自の4WDが性能を発揮する=北海道士別市【拡大】
固定概念打ち破った「プレミアムカー」の勝算
マツダが強気の賭けに出た。2月27日に発売した小型スポーツ用多目的車(SUV)「CX-3」(237万6000円~)は国内乗用車で唯一というディーゼルエンジン車のみの設定。月間販売目標も3000台と、大ヒットしたSUV「CX-5」の当初計画の3倍に相当する。デザイン性に加え、内装もこだわり、プレミアムカー路線をひた走る。勝算はあるのか?開発責任者を務めた冨山道雄主査(51)に聞いた。
--開発コンセプトは
「与えられた条件はホイールベースをデミオと同じにすることだけだったので、自由な発想で作った。これからの時代にふさわしい1台、スタンダードを作ろうと思った。提供したかったのは、都会的で先進的なライフスタイルと、郊外から街乗りまで運転が楽しめること。そして、使いやすさを徹底した」
--運転を楽しむために理想的な着座位置にこだわった
「高いと見晴らしが良く、スピード感が軽減される。低いと重心が安定して走ることができる。都会で乗るためには、全高を(機械式駐車場に入る)1550ミリ以下にしないといけない。その中で、地上から600ミリ高いところに前席のヒップポイントを設定した。後席を37ミリ高めに設定することで、後ろに子供たちが乗ったときにも前席に座る親と会話が楽しめるようにしている」