また、地場資産管理会社ミレニアム・ダナタマ・アセット・マネジメントの幹部も「とくに地方で人口に対して病院が少なく、各社の業務拡大が続く」と述べ、医療ビジネスの市場規模が今年20~30%拡大するとの見通しを示した。
現地紙コンパスによると、インドネシアは総人口2億5000万に対して一般患者向けのベッド数が23万床となっている。世界保健機関(WHO)が理想とする1床当たり人口1000を達成するには2万床が不足している状態だ。
こうした状況を受け、すでに各社は業務拡大の方針を示している。シロアムは現在20の病院数を17年までに50に増やす。サラナは現在、西ジャワ州に3つ目となるオムニ病院を建設中のほか、ジャワ島外への進出に意欲をみせる。ミトラも病院数を現在の11から19年までに18へと増やす計画を掲げ、今年は株式市場から4兆4500億ルピアの資金を調達した。
今後は地方を含めた全国規模で病院建設ラッシュが続くと見込まれるなか、インドネシアの医療ビジネスは医療機器分野や医薬品分野など関連産業を巻き込んでの競争が激化していきそうだ。(シンガポール支局)