世界的な人気を誇るカナダのサーカス集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」が身売りを決め、波紋を広げている。鍛え抜かれた技と高い芸術性で日本にも多くのファンを持つシルクだが、近年は財政難に直面し、リストラやトラブルも相次いでいた。買収した投資家集団にカリスマ経営者が率いる中国企業が名を連ねたことも、多くのファンやショービジネス関係者を動揺させている。
苦境の名門劇団
「私はもう55歳だ。子供たちは後を継がないというし、シルクの今後を誰に引き受けてもらうか、ずっとこの数年間探していた」
記者会見に臨んだ創業者は、努めて明るく振る舞っているように見えた。シルクの9割の株式を保有し実質的なオーナーのギー・ラリベルテ氏は4月20日、30年以上にわたって運営してきた劇団を手放す決心をしたことを明らかにした。
劇団関係者の一人はブログで、「どこか疲れが見え、心が痛んだ」とラリベルテ氏の心中を思いやった。