シルクは自らも大道芸人だったラリベルテ氏が1984年に設立。カナダのケベック州を拠点とする小さな劇団として出発し、世界的なサーカス集団に上り詰めた。成長の要因は、従来のサーカスの概念を超えた独特のショーのスタイルだ。曲芸を基本としながらも、演者の個性も押し出し、まず動物は登場しない。ファッションや音楽にもこだわるアーティスティックな演出は、「オペラのよう」とも評される。
これまで日本を含む数十カ国で公演。シルク自身も全世界に約4千人もの従業員を抱える巨大なエンターテインメント企業だ。
だが、華やかなショーの裏側で、最近はシルクの変調を伝える声も目立っていた。世界中で公演を打つ拡大路線のツケが噴出した形で、2012年には採算が悪化。モントリオールの本部を含めて幹部や従業員の解雇が相次ぎ、福利厚生の見直しや予算削減などコスト圧縮のためのリストラを余儀なくされた。