しかし、金融市場がリスクを避けようとすれば、「ユーロ圏では最も安全性が高いといわれるドイツ国債が買われる一方、欧州の単一通貨ユーロの信任が損なわれ、ユーロが売られる公算が大きい」(三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジスト)という。日本にもその影響が飛び火し、安全資産といわれる円が買われ、円高ユーロ安となる可能性が高い。
こうなれば欧州向けの輸出が多い日本企業は為替差損が膨らみ、円安ドル高をきっかけとした輸出企業の好業績に冷や水を浴びせかねない。
株式市場にも影響を及ぼし、5月下旬に2万655円の年初来高値をつけた日経平均株価の2万円割れも現実味を帯びそうだ。17日の定例会見で、日本証券業協会の稲野和利会長は、「一時的にマーケットに混乱を呼ぶということはあると考える」と述べた。
さらに、ギリシャが国債償還をクリアできなければ、デフォルトやユーロ離脱という最悪のシナリオも想定される。EUはユーロ離脱を想定していなかったため、ギリシャが離脱してしまうとユーロ制度そのものが揺らぎかねず、欧州各国の国債格下げや世界同時株安などもあり得る。