株価の電子掲示板を見上げる投資家の男性=9日、北京(ロイター)【拡大】
中国政府がここまで株価に神経をとがらせる理由は、株が下落すれば都市部を中心とする約2億人の国内投資家が動揺し、社会不安が広がることを警戒しているためといわれる。インサイダー取引などの疑惑が絶えない中国市場に対する投資家の不信感は強く、国民の批判が一気に政府に向かう可能性もあるからだ。
中国共産党の中央宣伝部は9日までに国内メディアに対し、「株式市場の問題が政治化するのを回避せよ」などと指示する緊急通達を出した。通達では「投資家が理性的に株式相場の動向を予想できるよう世論を誘導する」「経済政策の成果を宣伝し、中国経済の先行きを前向きに伝える」などの指示が盛り込まれ、世論誘導の意図は明白だ。
北京の金融関係者は「株価が下がれば政府が何とかしてくれるという裏付けのない期待を国民に与えてしまった。将来に大きな禍根を残すだろう」と話す。