全国農業協同組合中央会の会長に就任した奥野長衛氏。会長一人で行うのが通例だが、主要な役員が壇上に並ぶ異例の就任記者会見を行った=11日、東京都千代田区(荻窪佳撮影)【拡大】
TPP対策は政府と話し合いが大切
続いて、JA全中が反対を続けてきたTPP交渉について「(交渉)結果に非常に注視している」と説明した。
特に、国内の畜産農家や酪農家はすでに円安による輸入飼料の高騰などの影響で苦しい状況に置かれている状況を説明し、「TPPで乳製品の価格が下がればもたない、という思いがある。TPP妥結以前に、そういう状況が出ている」とした。
続けて、「これを解決するには、われわれJAグループだけで単独で何かができるものではないと考えている」と明言。「政府、あるいは与党、その他農業に非常に関心の深い政治家の方々等々と色々な話し合いをしながら解決策を作っていく、打開策を作っていくという取り組みが今、一番大事だと思っている」と述べ、これまでの政府との対決路線から、対話へかじを切る方針を示した。
また、「日本は今、災害列島といわれても不思議でないような列島になりつつある」と警鐘を鳴らし、「東日本大震災からの復興支援」を続けていくことを約束した。
現場主義を徹底
7月の会長選で所信表明をした際に使ったスローガン「平成の改新」を紹介。「上から目線で、ものを見たのでは、本当の組合員の気持ちが分からない。だからできる限り現場の組合員、始め現場で組合員と接している職員や役員の意見を集めたい」と改新の意義を説明し、現場主義を徹底することを誓った。