2日連続の人民元切り下げに踏み切った中国人民銀行。手前は人民元紙幣=12日、北京(共同)【拡大】
1994年に人民元の大幅切り下げを主導し、経済を立て直しに成功した朱鎔基元首相らは人民元の切り下げを主張してきた。ここに来て、張高麗副首相が朱氏を訪ねて通貨政策を含む経済対策について意見を求めたとも伝えられる。
汚職問題で習氏を苦々しく思う長老らにまで、経済立て直しをめぐり追い詰められる局面は、習氏としては避けなければならなかった。党関係者は、「もし長老の圧力に屈する形となれば、習政権の求心力にかげりが出る」と指摘しており、政権としてはあえて主導権を発揮する形で、なりふり構わぬ大胆な切り下げに打って出たようだ。
習氏の訪米を9月に控えての大幅な切り下げで、米国を刺激することは避けられない。弁護士大量拘束などの人権問題やサイバー攻撃などの安全保障問題を抱える米中間で、人民元安は新たな争点となりそうだ。