これも、北京市政府が庶民の反発を恐れて値上げできなかったといわれている。路線網の拡大と運営コストの増大を受けて、それも限界を迎え、昨年12月には距離に応じて3元から9元という料金体系に移行した。
ベクトルは逆だが、「不満に火をつけないための価格操作」という点では、6月に世界を驚かせた株式市場への介入にも同じ構図が見える。政府が大手証券会社に株式買い入れを支持したり、ETF(上場投資信託)を買わせたり、「悪意の」空売りを警察が捜査したりと、あらゆる手段を講じて株価てこ入れを実施した。
もともと中国の株式市場は当局の関与が強い市場だが、あまりにも露骨かつ強権的な介入は世界を驚かせた。
これで世界の投資家が中国経済を見る目が一気に厳しくなった。そのことに懲りたのか、2日間で上海総合指数の下げ幅が15%を超えた8月24、25日の暴落に際しては、当局は何らてこ入れ策を講じずに静観したようだ。