円相場は1年で1ドル=240円から150円台に上昇し、円高不況に陥った。
政府・日銀は財政出動や金融緩和で経済を下支えしたが、行き過ぎた緩和政策が80年代後半のバブルにつながり、バブル崩壊後は「失われた20年」の長期停滞に苦しんだ。
2011年3月11日、東日本大震災が発生。危機に乗じて無秩序な動きが広がり、円相場は同年10月に1ドル=75円台に突入、戦後最高値を更新し、輸出企業の経営は悪化した。
翌年誕生した第2次安倍晋三政権の経済対策「アベノミクス」では、1本目の矢として「大胆な金融政策」が掲げられ、日銀は13年4月に「大規模金融緩和」を導入した。
国債を大量に買って市場にお金を流せば、企業はお金を借りやすくなって投資する。企業業績が改善すれば賃金や消費も上向くというのが主眼だが、円の流通量を増やすことで円の価値を下げ、円安ドル高を誘導するという“本心”も見え隠れする。