TPP交渉で激しくぶつかり合った甘利TPP担当相(右)とフロマン米通商代表=1日、米アトランタ(共同)【拡大】
予想外の展開だったが、普段から「安倍(A)-甘利(A)ライン」で情報共有は密だった。安倍は協議で優位に立てる落としどころを直感したのだった。
甘利は電話を切ると、深夜にもかかわらず、フロマンとの協議を再開させる。オバマから引き出した安倍の案を伝えると、寝耳に水の提案だったのだろう、フロマンはたじろいだ。
フロマン「朝までとことんやろう!」
甘利「朝は天皇陛下が出席される大統領の歓迎式典がある。それでも協議を続けるの? (式典に出ないと)日本では不敬にあたるけど…」
翌24日午前3時になっても粘るフロマンに式典の重要性を諭しながら協議を打ち切った。疲れていたわけではない。ここで豚肉関税だけをまとめては協議全体として得策ではないと判断し、あえて細部を詰めなかったのだ。