日本の対米協調路線はデフレを容認する財政・金融政策で支えられてきた。
9年度消費税増税が引き起こした内需減退で貯蓄は国内で投資されず、米国を中心とするグローバル金融市場に向かう。国内経済は慢性デフレとなり、余剰資金はますます海外に出る。世界最大の債権国日本と世界最大の債務国米国という組み合わせは同盟関係にふさわしいように見えるが、実は資産国が貧しくなり、債務国が豊かになるという、倒錯コンビだ。
24年末に発足した第2次安倍政権は金融の異次元緩和を柱とするアベノミクスを打ち出し、脱デフレを目指してきた。その「成果」を端的に示すのがグラフである。
24年末と27年6月末を比較すると、日銀は円資金発行量を181兆円増やし、円安・株高を演出した。企業と金融機関は収益を順調に拡大したが、内部留保となる利益剰余金は80兆円増えた。