インドネシア、TPP2年以内参加 競争力不足、時期尚早の声も (2/2ページ)

2015.11.11 07:28

主要港タンジュンプリオク港で、コンテナの積み卸し作業中の貨物船。インドネシアはTPP参加に向け、競争力強化に注力する=ジャカルタ(AP)

主要港タンジュンプリオク港で、コンテナの積み卸し作業中の貨物船。インドネシアはTPP参加に向け、競争力強化に注力する=ジャカルタ(AP)【拡大】

 TPP参加の意思表示を明確にした政府に対し、国内では疑問の声も上がっている。国立インドネシア大学の経済研究者は、2010年に発効した中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の自由貿易協定(FTA)によって、インドネシアの対中貿易赤字は1年で倍増したと指摘。製造業が弱く資源輸出に依存する同国にとってはリスクの大きな決断だと評した。

 さらに、同研究者はインドネシア国内の電力不足問題にも触れ「電力がない状況では製造業の強化はおぼつかない。枠組みに参加するのは結構だが、その前にインフラ拡充や産業強化について明確な設計図を示すべきだ」と述べた。2年での競争力強化は難しく、TPP参加は時期尚早との考えだ。

 TPPは米国や日本など12カ国が交渉に参加する自由貿易の枠組みで、今年10月に大筋合意が実現した。12カ国の総人口は約8億1000万、国内総生産を合計すると27兆8000億ドル(約3425兆円)で世界経済の4割に相当する。

 TPPに慎重だったユドヨノ前大統領が所属する民主党など、政界でも反対の声が上がり始めたなか、ジョコ大統領が参加に向けてどのようなかじ取りをしていくか。今後、人口2億5000万の大市場の動向は世界の注目を集めていきそうだ。(シンガポール支局)

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