取材に答える国境なき記者団のアジア太平洋デスク、ベンジャミン・イシュマイル氏(宮下日出男撮影)【拡大】
同氏は加藤前支局長のコラムや産経新聞の報道をめぐる「問題」は本来、「メディア自身が解決する」もので、「厳しい法的措置の外で議論」すべきものだとの見解だ。
イシュマイル氏は韓国の情報通信網法に強い疑問を示す。2001年に新設された同法は刑法の名誉毀損より重い刑罰が規定されており、「名誉毀損で重い懲役を科す法律には原則、反対だ。この法律は存在してはならない」と語った。
同氏は、加藤前支局長の有罪判決は「憂慮すべき前例」となり、韓国人記者も韓国内の外国人特派員も「恒常的な脅威にさらされ活動を続けることになる」と指摘。ジャーナリストらは「繊細な話題に触れるのをやめ、自己検閲を強める」とし、その結果、重要な情報へのアクセスを失った韓国国民や海外の読者が「不利益を被ることになる」と懸念を示した。(パリ 宮下日出男)