人民元は世界を脅かす“現代版悪貨” 完全自由化へ監視不可欠 (2/3ページ)

2015.12.2 06:32

パリ郊外で開催されているCOP21会場で会談し、握手する中国の習金平国家主席(右)とオバマ米大統領。米政権も人民元のSDR入りを支持した=11月30日(AP)

パリ郊外で開催されているCOP21会場で会談し、握手する中国の習金平国家主席(右)とオバマ米大統領。米政権も人民元のSDR入りを支持した=11月30日(AP)【拡大】

 習近平党総書記・国家主席は元の国際通貨化工作に大号令をかけてきた。対外膨張戦略のためには国際通貨元が欠かせないからだ。ラガルドIMF専務理事は3月末に訪中して「元のSDR入りは時間の問題よ」と李克強首相らにささやいた。元決済機能誘致を北京に陳情してきた英国をはじめ、欧州主要国はこぞって支持に回った。

 米オバマ政権の中枢はニューヨーク・ウォール街出身者が占める。同政権は当初こそ、態度を留保したが、北京がこの夏、金融の部分自由化を約束した途端、「IMFの条件に合えばSDR入りを支持する」(ルー財務長官)と豹変(ひょうへん)した。ウォール街ではシティ、JPモルガン、ゴールドマン・サックスら大手が中国の大手国有商業銀行と組んで元決済センター開設準備がたけなわだ。

 今後、世界では何が起きるか。元は世界最大の通貨発行量を誇る。国際通貨になれば、元は国際市場でドルとの交換が保証される。経済面ばかりでなく、政治、軍事の分野で元の威力はさらに増すだろう。

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