「国際化」を選んだシンポジウム ブルーゾーン的なスピリットがある (3/3ページ)

2015.12.6 06:00

 3つ目は食材の輸出である。羊のミルクから作るチーズ、ペコリーノ・ロマーノはサルデーニャ、ローマのあるラッツィオ、トスカーナの一部で生産されているが、生産量の90%以上はサルデーニャである。現在、パルメザンチーズも米国を中心として市場の成長が著しいが、同様にペコリーノ・ロマーノもビジネスは追い風だ。

 先に紹介したようにセラミックの食器やオブジェの工房もあるから、それらの輸出促進もないわけではないが、唯一のものをダントツに売ることで何らかの牽引役を作るのであればチーズのほうが強力だ。サルデーニャの「インターフェース」としてずっと機能する。

 もちろん日本のカラスミに相当するボッタルガなど海産物も豊富だ。食材のネタには「次の球」がまだまだある。だからこそ最初の一球は印象に残るネタが良いと考えた。

 これらの3つに注力することを、ぼくは提案した。

 さて、この先、どうなるかは分からない。ただ、シンポジウムのテーマに地域の活性化やイノベーションという言葉を使わず、「国際化」を選んだのは-それもグローバリゼーションへの対応ということではなく-、なかなか「ブルーゾーン」的なスピリットがある。

 長寿の世界に流行り言葉は似合わない。

(安西洋之)

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 ローカリゼーションマップとは? 異文化市場を短期間で理解するためのアプローチ。ビジネス企画を前進させるための異文化の分かり方だが、異文化の対象は海外市場に限らず国内市場も含まれる。

 安西洋之(あんざい ひろゆき) 上智大学文学部仏文科卒業。日本の自動車メーカーに勤務後、独立。ミラノ在住。ビジネスプランナーとしてデザインから文化論まで全方位で活動。現在、ローカリゼーションマップのビジネス化を図っている。著書に『世界の伸びる中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』『ヨーロッパの目 日本の目 文化のリアリティを読み解く』 共著に『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか? 世界で売れる商品の異文化対応力』。ローカリゼーションマップのサイト(β版)フェイスブックのページ ブログ「さまざまなデザイン」 Twitterは@anzaih

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