【高論卓説】日銀の壮大な実験 マイナス金利は「氷の世界」 (2/4ページ)

2016.2.11 09:04

 10年物国債の利回りは、住宅ローンや企業向け融資のベース金利となるため、それらの金利も引き下げられる可能性がある。現実はそう単純なものではないかも知れないが、少なくとも銀行の利ザヤは縮小し、利益は圧迫されよう。マイナス金利決定後、銀行株が大きく下げたのはその表れに他ならない。金利をもとに信用創造で利益を得ている銀行業にとっては、マイナス金利はまさに“氷の世界”。水の流れは大きく歪められかねない。

 マイナス金利のしわ寄せは投信業界にも及んでいる。投信会社は相次いで主力商品であるMMF(マネー・マネージメント・ファンド)の新規受け入れの停止に追い込まれた。MMFは短期国債やコマーシャルペーパーなどの安全性の高い金融資産で運用する投資信託だが、マイナス金利の導入決定を受け短期金融市場の利回りが急低下し、このままでは運用の継続が困難となったためだ。さらにMMFを繰り上げ償還することを決めた投信会社もある。その影響はいずれ同様の公社債投信であるMRF(マネー・リザーブ・ファンド)にも及ぼう。MMFやMRFは株式売買の待機資金がプールされる事実上の決済口座に当たる。それが氷のように凍結すれば死活問題化しかねない。

日銀はマイナス金利の導入に際して3つの区分を設けて…

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。