三井住友銀行本店の店頭で普通預金の金利を示す電光掲示=16日午前、東京都千代田区【拡大】
日銀によると、マイナス0.1%の対象となるのは当初、銀行から預かる当座預金のうちの10兆円程度。三菱UFJリサーチ&コンサルティングの片岡剛士氏は「金融機関全体の悪影響は100億円レベルにとどまる」と指摘。その上で、「ほとんどの当座預金に0.1%の金利をつけてもらっているのに、個人向け普通預金に0.001~0.02%の金利しかつけないのは銀行の努力不足」と持論を展開する。
日銀は国債を買って大量のお金を市場に流す大規模金融緩和に取り組んでいるが、「当座預金の残高が積み上がるだけで、市場にお金が出回らない」(外資系証券エコノミスト)との批判もささやかれていた。
嘉悦大の高橋洋一教授は「当座預金に“お小遣い”がつくのであれば、リスクを冒して貸し出しに回すはずがない。マイナス金利は『本業の貸し出しをしっかりやれ』という金融機関へのメッセージ」と分析する。