『牛肉資本主義』(井上恭介著・プレジデント社刊)【拡大】
ニューヨークの街角で、食糧配給を待つ人の長い列ができる。高い利回りを求め、市場に流れ込むマネーが食の相場をつりあげ、そうした貧困層が牛肉を食べる機会を奪っていく。
これまで見てきた現象の延長線上にあると思っていた事態が、いつのまにか「異次元化」している。その恐ろしさに身の毛がよだつ思いがするのは、私だけではないはずだ。
私たちの気づかない形で進行する現実を、目をそらさず、見ていただきたい。
(NHKエンタープライズ エグゼクティブ・プロデューサー 井上恭介=文)(PRESIDENT Online)