国営企業の民営化についての会議で発言するプーチン大統領=1日(AP)【拡大】
ロシア政府が主要国営企業の民営化を検討している。原油価格下落と欧米の経済制裁で財政が逼迫(ひっぱく)する中、株式売却で歳入を補填(ほてん)することが狙いだ。ただ政権は企業の経営権は譲らず、外資の参加も厳しく制限する構え。最終的な売却先は政権に近いオリガルヒ(新興寡占資本家)になるとの見方も根強く、彼らが廉価に株を取得するだけとの冷ややかな指摘も出ている。
◆財政悪化で方針転換
プーチン大統領は1日、クレムリンで国営企業の民営化計画に関する会議を開催した。露紙ベドモスチによると、会議には国営石油企業「ロスネフチ」や同業の「バシネフチ」「ロシア鉄道」「VTB銀行」、航空最大手の「アエロフロート」、海運の「ソブコンフロート」、ダイヤモンド独占採掘企業「アルロサ」の7社幹部が呼ばれた。露政府はこれらの企業の株式売却に向け、検討に入ったとみられる。
政権による主要産業へのコントロールを重視するプーチン氏が2012年に大統領に再任されて以降、ロシアでは国営企業の民営化はほとんど行われなかった。しかし財政悪化を受けて、政権は方針の転換に動いたとみられている。ロイター通信によると、シルアノフ財務相は売却を通じ、1兆ルーブル(約1兆5000億円)の調達を目指す考えを明らかにしている。