国営企業の民営化についての会議で発言するプーチン大統領=1日(AP)【拡大】
◆外資参入にハードル
ただ、プーチン大統領は民営化に向け、国家によるコントロールの維持や売却価格の厳格な管理、さらに投資家がロシア領内に居住することなど、さまざまな条件を要求した。ロシア当局は、外資による参入も歓迎するとの考えを示しているが、国家の戦略上重要な企業の株式が外資にわたる事態を避けるため、高いハードルを課したのが実態だ。
一方で、ロシアが欧米の経済制裁下にある中、国営企業の株式取得にどれだけ外国企業や海外の投資家が関心を持つかは未知数だ。そのため最終的な株式の購入者は、政権に忠実なロシア国内のオリガルヒに落ち着くとの見方が強い。
原油価格の下落やロシア経済の苦境を映し、各社の株価は軒並み低い水準にとどまっている。ロスネフチの場合、ドル建てでは過去3年で約3分の1に落ち込んだ。そのため現時点で株式売却に踏み切れば、結果的に政権に近い有力者が、極めて安価に株式を獲得する可能性がある。
ロシアは1990年代の混乱期、一部のオリガルヒがただ同然の価格で国内の主要産業を取得した結果、極端な貧富の差が生まれた。そのため、多くの国民は国営企業の民営化に対しては強い嫌悪感を抱いている。