TPP農業対策、見えぬ終着点 承認案・関連法案を閣議決定 (1/3ページ)

2016.3.9 07:00

閣議に臨む石原伸晃TPP担当相、安倍晋三首相、麻生太郎財務相(左から)=8日午前、首相官邸

閣議に臨む石原伸晃TPP担当相、安倍晋三首相、麻生太郎財務相(左から)=8日午前、首相官邸【拡大】

 政府は8日、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の承認案と、関連11法の改正事項を一括した「TPPの締結に伴う関係法律の整備に関する法律案」を閣議決定し、衆院に提出した。3月中旬にも、衆参両院にそれぞれ特別委員会が設置され、4月に衆院から審議が始まる見通し。TPPは予算案審議後の後半国会の焦点になる。

 協定が発効すれば、日本は輸入関税に関し農林水産物や工業品を合わせた貿易額ベースで95%を撤廃する。関連法の改正案には、著作権保護期間の延長や畜産農家への支援策を盛り込んだ。

 安倍晋三首相は同日の閣議で「重要なことは国民の支持を得ることだ。分かりやすく説明する努力を関係閣僚にお願いしたい」と述べた。

 TPPは、日米など12カ国が合意し、2月に協定文に署名した。協定発効には各国議会の承認が必要で、オーストラリアやニュージーランドで承認手続きが始まった。国内でも、TPPの承認に向けた国会審議が本格化するが、交渉を牽引(けんいん)してきた甘利明・前TPP担当相の辞任に伴い、政府側の答弁は安定感を欠く。与党のTPP農業対策も、“海図なき航海”の様相で終着点が見えてこない。

「わが国が率先して動き、早期発効に向けた機運を高めたい」

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