
櫻井よしこさん【拡大】
このようにあらゆる分野で彼らなりの理屈を押し通そうとする背景に経済力への自信がある。相手国と対立していても、豊富な外貨、援助や投資で妥協を勝ち取れると、彼らは考える。だが、中国経済の陰りの中で、そのようなことがいつまで続くだろうか。
20カ国財務相・中央銀行総裁会議の席で、中国人民元安への介入に関連して、通貨スワップ協定の話題になった。中国が頼んだわけではないともいうが、結論から言えば、日本は中国とのスワップ協定を要請される形になった。つまり中国の要請に応じて円を貸すということだ。中国の外貨準備が相当減少していると見るのは自然であろう。
政府関係者は、同件とAIIB(アジアインフラ投資銀行)との間に共通項が見えると語る。日本も米国も中国主導のAIIBに参加していない。日米抜きのAIIBへの信用度は低く、AIIBは期待されていたようにはいまだ、機能していない。日本は中国の強みとともにこのような彼らの弱点も承知し、自らの強さに自信をもってよいのだ。