中国海軍にとっては目障りな日本列島
ただ、中国は日本のように直接、太平洋には面していない。世界地図を広げてみると一目瞭然だが、中国本土から太平洋に打って出るには、台湾とフィリピンの間のバシー海峡か、中国の海洋進出を防ぐ障壁のように南北に連なる日本列島の海峡をすり抜けていかなければならない。
こうした地理上の制約を受けている中国海軍は2000年以降、日本列島の海峡通過を頻繁に繰り返すようになった。2000年5月には情報収集艦が対馬海峡から日本海に入り、津軽海峡を通過し、大隅海峡を抜けて東シナ海に戻った。海峡の地形や潮流など水上艦艇や潜水艦の航行に必要なデータ収集が主目的だったとみられる。
既成事実を着々と積み上げる
2000年代後半になると、中国海軍は艦隊を編成して日本列島の海峡を突破するようになる。2008年10月には、ミサイル駆逐艦など4隻の艦隊が津軽海峡を通って太平洋に進出。この艦隊も日本列島沿いに南下し、宮古海峡を通過して東シナ海に入った。このように中国海軍は既成事実を着々と積み上げている。