【原油安と世界】日本、イラク権益を拡大へ 「日の丸油田」市況が逆風 (1/5ページ)

2016.3.19 05:00

 2月24日午後、経済産業省11階の大臣室で、イラクのアブドゥル・マフディー石油相はこう切り出した。

 「経済面で両国の協力関係をさらに深めたい」

 テーブルをはさんで向かい合うのは林幹雄経産相。原油価格の下落で産油国の財政は厳しく、イラクもその例外ではない。石油相自ら石油開発やインフラ整備などの直接投資を呼び込むために来日したのだ。

 イラクの確認原油埋蔵量は約1442億バレルと世界5位を誇るが、生産は日量約324万バレルの6位にとどまる。それだけ手つかずの油田も多いとされる。

 2010年6月に閣議決定したエネルギー基本計画は、日本企業が権益を持つ自主開発油田の比率を、14年度の24.7%から、30年度に40%以上に引き上げることを盛り込んだ。だが、イラクからの輸入はまだ2%程度にとどまる。

 原油収入の拡大をもくろむイラクと、権益や調達先を増やしたい日本。原油価格の下落により、石油相自らが経済協力を求めて訪日する現状は、日本の資源外交にとって追い風でもある。林経産相は笑顔で「イラクの発展に官民挙げて貢献したい」と応じた。

 ◆動く中国

 イラク南部の中心都市バスラの北西約300キロ。羊などが放牧され、麦畑が広がる牧歌的な雰囲気が漂うこの地に、日本の石油資源開発が参画する「ガラフ油田」が広がる。

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