日銀短観 好循環「足踏み」 追加緩和期待も (2/2ページ)

2016.4.2 05:00

 今回の短観によると、15年度の経常利益計画は前年度比4.3%増だが、16年度は2.2%減と、企業は先行きを厳しくみている。農林中金総合研究所の南武志主席研究員は「現状の円高水準が長期化すれば、先行きの業績の下押しにつながる可能性もある」と指摘する。

 一方、日銀が2月16日に始めたマイナス金利政策の影響も出始めている。

 金融機関の貸出態度判断DI(「緩い」と答えた企業の割合から「厳しい」と答えた割合を引いた値)は、中小企業でプラス20とバブル期の1989年11月調査(プラス26)以来の高水準だった。借入金利も全規模全産業で大幅な低下を示す数値が出ており、企業を取り巻く金融環境は一段と緩和してきた。

 2016年度の設備投資計画は前年度から下ぶれしたが、全国銀行協会の国部毅会長(三井住友銀行頭取)は「資金調達に前向きな顧客企業も多い」と今後の投資の伸びに期待する。住宅ローン金利の低下などで住宅や不動産関連の景況感は改善した。

 第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは「マイナス金利政策のプラス効果が早々と見えてきたので、日銀の黒田東彦総裁は自信を深め、4月の金融政策決定会合で追加緩和に打って出る可能性がある」と予測する。

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