家計が生活防衛のために節約志向を強める中、3月の小売業の販売も“壊滅”状態だ。3月の全国百貨店売上高(既存店ベース)は前年同月比2.9%減と2カ月ぶりに前年水準を割り込んだ。3月の全国のスーパー売上高(同)も0.3%減と4カ月ぶりにマイナスになり、主要コンビニエンスストア9社の売上高も0.1%減と、1年ぶりにマイナスに転落した。
節約志向でモノが売れないので外食を中心に集客のために値引きをする動きも広がり、日銀の思惑通り物価が安定的に上昇する見通しは立っていない。生産活動も、3月は鉱工業生産指数が2カ月ぶりに上昇したが、熊本、大分両県での地震影響で減速が確実だ。SMBC日興証券の宮前耕也シニアエコノミストは「足元は消費の停滞が続き、熊本地震で生産も下押しされるリスクが高い」と指摘。日本経済を力強く引っ張る牽引(けんいん)役は見当たらない。