ベトナム・首都ハノイのカフェでインターネットを利用する女性たち(AP)【拡大】
15年末までに同国で登録されたネット通販サイトは1万を超え、14年末から倍増した。国営ベトナム航空や地場携帯・家電販売モバイルワールドなどは自社サイトでの直販が売り上げを大きく伸ばしている。
ネット通販各社も需要取り込みに向けた動きを加速させる。4月には、東南アジアで幅広く電子商取引事業を展開する独系通販サイト事業者のラザダを中国の電子商取引最大手アリババ集団が買収した。
ラザダのベトナム法人はベトナム最大の通販サイトに成長している。同法人のアレクサンドレ・ダルディ最高経営責任者(CEO)は「アリババの傘下に入ることで、さらに安価で幅広い商品の提供ができるようになる」と意気込みを示した。
それに対し、ベトナムで同法人に次ぎ売上高2位の地場通販サイトのチョディントゥ・ドット・ベトナムを傘下に持つ地場ソフトウエア開発ピースソフト・グループの会長は「値引き合戦ではなく、ベトナムの消費者の需要をきめ細かくつかむことが販売拡大の鍵になる」とし、サービス向上などでアリババの攻勢を迎え撃つ姿勢だ。
同国ではネット通販が拡大しているものの、小売り・サービス産業の売上高全体における割合はわずか2.8%にすぎない。成長が確実視されるネット通販市場をめぐり、今後、関連企業間の競争が激しくなりそうだ。(シンガポール支局)