日銀の黒田東彦総裁は13日、東京都内で講演し、新興国経済の減速や円高・株安などで、「リスクはダウンサイドにある(経済・物価に下振れリスクがある)」と懸念を示した。とくに、「海外経済」と「予想物価上昇率(企業や家計が予想する将来の物価上昇率)」を詳しく説明しており、この2点が追加の金融緩和を占うカギとなりそうだ。
黒田総裁は、海外経済が最大のリスク要因と指摘。新興国やブラジル、ロシアなどの資源国について「先行きの不透明感が根強く残っている」と言及。とくに中国については「過剰設備の調整が長引く場合には、新興国の(景気)回復を遅らせる可能性がある」と憂慮した。
先進国についても、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げペースや英国の欧州連合(EU)離脱の可能性など、「不透明な要因がある」と解説した。
こうした海外リスクで経営者の心理が悪化すれば、「設備投資や人材投資などの前向きな支出行動を抑制させる可能性がある」と懸念を示した。