《李首相は新たな属国に気前よく金品を与える植民地総督》
ガーディアン紙の行間に、アヘン戦争の敗北で香港は英国植民地となり、英国政府が任命した総督が統治した史実がよみがえる。実際、中国側は「訪英中止」をちらつかせ、国家元首でもない李首相とエリザベス女王との会見を強要。李首相の英国到着時に空港で用意された赤カーペットが3メートル短かったと文句を言うなど《植民地総督》を気取った。
英フィナンシャル・タイムズ紙(FT)の報じ方は、ガーディアン紙に比べても一層痛々しく感じた。
《英国は中国側の傲慢な態度に耐えている》
しかし、《属国=英国》と《植民地総督=李首相》の“逆転した従属関係”を、必要以上に印象付けた責任は英国政府にある。英国政府は李首相滞在中、自由を求める人民を大虐殺して25周年を迎えた《天安門事件》を封印したのである。
中国主導で目的・将来図の判然とせぬアジア・インフラ投資銀行(AIIB)に欧州でいの一番に参加表明し、原発建設協力や諜報機関という裏の顔が観測される情報通信機器メーカーとの連携…。英中両国間の経済関係強化は勝手にやればよい。
英国は自らの卑屈な態度に耐えられるのか?
ただし、英国は今後、耐えていけるのか? FTが指摘した《中国側の傲慢な態度》にではない。《英国の卑屈な態度》に自ら耐えていけるのか、自問すべきだ。