機能不全に拍車も
5月上旬にサウジの石油政策を20年以上指揮し、増産凍結の合意に尽力してきたヌアイミ石油鉱物資源相が退任したこともOPECの機能不全に拍車をかけそうだ。
合意に失敗した4月の主要国会議では、増産を続けるイランへの敵意に駆られたサウジのムハンマド副皇太子が、ヌアイミ氏の意向を土壇場でひっくり返したとされる。ヌアイミ氏が不在となれば、需給調整に後ろ向きな副皇太子の意向がより強く反映され、増産凍結がさらに遠のくのは避けられない。
加盟国が増産欲求に駆られる中で開かれる今回のOPEC総会。石油業界関係者の間では「協調行動での合意は考えにくい」(木村康・石油連盟会長)との見方がもっぱらだ。(佐藤克史)