高齢化社会において、介護離職ゼロの早期実現が期待されている=5月1日、熊本市【拡大】
また首相が1日の記者会見で示した「赤字国債を発行して社会保障費をまかなうような無責任なことはしない」との方針も、骨太にはとくに盛り込まれず、担保されなかった。
骨太や1億プランが中心に据えた社会保障政策の財源も、景気回復による税収増を充てるとしており、経済情勢次第で増減する不安定さがある。首相は、国民が納得できる歳出削減策などを示していく覚悟が求められる。
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■閣議決定で追加された項目のポイント
【骨太方針】
・消費税率の10%への引き上げを2019年10月まで延期。20年度の基礎的財政収支を黒字化する目標は堅持
・リニア中央新幹線の整備に財政投融資の活用などを検討
・労働分配率の低下傾向に歯止めをかける
【ニッポン1億総活躍プラン】
・給付型奨学金について、創設に向け検討を進める
・性的志向、性自認に関する理解を促進し、社会が多様性を受け入れる環境づくりを進める
・外国人材受け入れのあり方について、総合的かつ具体的な検討を進める
【日本再興戦略】
・小型無人機「ドローン」を、災害現場での状況調査、捜索、救助にも活用する
・金融とITを融合したサービス「フィンテック」で、世界をリードする日本発ベンチャーを立ち上げる
・世界のインフラ案件に、5年で2000億ドルを目標とするリスクマネーの供給拡大を図る