英国のEU離脱派の勝利を受け、大幅下落した日経平均株価の終値などを表示するボード=24日午後、東京・八重洲【拡大】
ただ、三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは「英国のEU離脱で、ただちに金融システムが動揺したり金融危機に飛び火したりする可能性は低い。世界的な株安になっても、金融市場の機能が大きく損なわれたリーマン・ショックのような激震が走る展開にはならない」との見方を示す。
英国のEU離脱で、米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げが一段と遠のくとの見方も強まりそうだ。FRBのイエレン議長は今月21日の議会証言で、英国の国民投票の結果は「経済に多大な悪影響を及ぼす恐れがある」と指摘。米国が追加利上げに踏み切りにくくなれば円高圧力にさらされ、日本株相場にも逆風となってくる。
世界的な市場の動揺に一国で対処するのは困難で、G7が足並みをそろえて抑え込む取り組みが欠かせない。G7財務相・中央銀行総裁は24日夜の声明の中で「市場の動向と金融の安定を緊密に協議し、適切に協力する」と強調。為替相場の急激な変動を牽(けん)制(せい)するとともに、市場の動きを支えるために各国の中央銀行が流動性供給のための手段を用いる用意があるとした。
協調行動が求められるのは、国際金融にとどまらない。ニッセイ基礎研究所の井出氏は「他のEU加盟国で『離脱ドミノ』につながるのが金融市場にとっても最悪シナリオ。欧州各国の政府の対応が重要だ」と語った。(森田晶宏)