英国とEU、交渉入りで対立 新首相就任後主張に「筋通らぬ」 (1/2ページ)

2016.6.27 06:24

25日、ベルリンで、緊急外相会合の後に記者会見に参加したドイツのシュタインマイヤー外相(左から3人目)ら(共同)

25日、ベルリンで、緊急外相会合の後に記者会見に参加したドイツのシュタインマイヤー外相(左から3人目)ら(共同)【拡大】

 国民投票で欧州連合(EU)離脱を決めた英国とEU側との間で、離脱交渉開始の時期をめぐる対立が鮮明になってきた。10月までの辞任を表明したキャメロン英首相は、両者の非公式協議を含む交渉への準備の時間を稼ぐため、交渉入りは次期首相の就任後と主張。EU側は欧州の政治、経済の不安定な期間を長引かせないためにも、早期交渉入りを求めている。

 EU基本条約であるリスボン条約の50条などによると、英国とEUの間で原則2年間、離脱手続きについての交渉が行われる。ただ、手続きが始まるのは英国がEU首脳会議に離脱を通知した後だ。

 キャメロン氏は24日の辞意表明の声明で、10月2~5日に開催予定の英保守党大会までに選ばれる新首相の下で手続きを始めるべきだと述べた。

 これに対してユンケル欧州委員長は10月以降に開始することは「筋が通らない」と指摘。欧州議会のシュルツ議長も「(欧州)大陸を人質にとる」ようなもので「不当だ」と厳しく批判した。

英国に妥協的な姿勢を見せれば他国の離脱の動きに波及しかねない

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